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相続した家を売ったときの税金(譲渡所得の計算のしかた)

更新 公開 数字の確認

この記事の要点

20.315%

親が買ってから売った年の1月1日までで5年を超えるときの税率(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)

5%

親が買った値段が分からないときは、売った額の5%を取得費にできる

税金は売った額ではなく、もうけにかかる

売った額から取得費と譲渡費用を引き、特例があれば控除を引いた残りが対象です

目次
  1. 税金の計算式
  2. 取得費は親が買った値段を引き継ぐ
  3. 取得費が分からないときは売った額の5%
  4. 譲渡費用に入る物・入らない物
  5. 長期と短期で税率が倍近く違う
  6. 計算の例
  7. 税金を軽くする特例
  8. 監修

相続した家や土地を売ると、売ったもうけに税金がかかります。これを「譲渡所得」の税金といいます。売った額そのものにかかるのではありません。この記事では、計算の式と、そこに入れる数字の決まりを順に見ます。

税金の計算式

国税庁が示す式は次のとおりです。

課税される譲渡所得 = 売った額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除

言葉中身
売った額買主から受け取る代金
取得費家と土地を手に入れるのにかかったお金。相続では親が買ったときの値段を引き継ぐ
譲渡費用売るために直接かかったお金(仲介手数料など)
特別控除空き家の3,000万円控除など、条件を満たすと引ける額

もうけが無ければ、税金はかかりません。

取得費は親が買った値段を引き継ぐ

相続した家と土地の取得費は、亡くなった親(被相続人)の取得費をそのまま引き継ぎます。親が買った代金や建てた代金、買ったときの手数料などです。

ただし建物は、年数がたつと価値が減る物として扱われます。建物の取得費は、代金から持っていた期間の「減価償却費に当たる額」を引いた額になります。土地は引きません。

相続のときに自分が払った登記の費用や不動産取得税も、取得費に足せます(仕事に使う物は除きます)。

取得費が分からないときは売った額の5%

古い家で、親がいくらで買ったか分からないことはよくあります。そのときは、売った額の5%を取得費にできます。実際の取得費が5%より少ないときも、5%を使えます。

たとえば3,000万円で売ったなら、取得費は150万円です。5%を使うときは、相続の登記費用を足せません。詳しくは「取得費が分からないとき」にまとめました。

譲渡費用に入る物・入らない物

入る物入らない物
仲介手数料家の修繕費
売主が払った契約書の印紙税固定資産税など、持っている間の費用
土地を売るために建物を取り壊した費用代金を取り立てるための費用
借家人に払った立退料

仲介手数料には上限があります。上限は売った額に応じた料率で決まり、400万円を超える物件では「売った額×3%+6万円」に消費税を足した額と同じになります。800万円以下の物件は、媒介契約の前に不動産会社から説明を受けて合意すれば、不動産会社は33万円(税込)まで受け取れます(2024年7月1日から)。

長期と短期で税率が倍近く違う

税率は、持っていた期間で決まります。期間は、売った年の1月1日の時点で数えます。相続した家は、親が買った日(建てた日)から数えます。相続した日からではありません。

区分持っていた期間所得税住民税合計(復興特別所得税を含む)
長期5年を超える15%5%20.315%
短期5年以下30%9%39.63%

復興特別所得税は、所得税の額の2.1%です。親が長く住んでいた家なら、ほとんどは長期になります。亡くなる少し前に親が買った土地などは、短期になることがあります。

計算の例

親が昔買った家を2,000万円で売り、買った値段は分からない。特例は使わない、とします。

項目金額
売った額20,000,000円
取得費(5%)1,000,000円
仲介手数料(2,000万円×3%+6万円、税込)726,000円
課税される譲渡所得18,274,000円
税金(長期 20.315%)約3,712,000円

端数の処理を除いた目安です。同じ家で空き家の3,000万円控除(その家と土地を相続した人が3人以上なら2,000万円)が使えれば、課税される額は0円になります。

税金を軽くする特例

相続した家には、使える特例が2つあります。

この2つは、同じ家と土地で一緒には使えません。どちらも、使うには書類を付けて確定申告をする必要があります。

ご自分の数字で計算する

売る額・買った年・人数を入れると、税金と手元に残る額を出します。特例を使った場合と並べて比べられます。

売った場合の税金と手取りを計算する
出典と確認日(7件)

監修

専門家の監修を予定しています

監修が付くまでは、公的機関の公開資料にもとづく一般的な情報として示します。個別の土地や手続きが対象になるかの判断はしません。監修者の欄に、生成した顔写真は使いません。

この記事は一般的な情報です。個別の税金・法律の判断や、書類の作成・手続きの代行はしません。数字は記事の確認日の時点のもので、制度は変わることがあります。誤りに気づいたらご連絡ください。