相続放棄の費用と期限(3か月・印紙800円)
この記事の要点
亡くなったことと、自分が相続人になったことを知った時から。決めきれないときは期間の伸長を申し立てられる
収入印紙(1人につき)。ほかに郵便切手と戸籍の手数料
司法書士に頼んだときの報酬の平均(日司連の調査の設例。参考)
相続放棄は、相続を受けないことを家庭裁判所に申し立てる手続きです(「申述」といいます)。期限が短いので、最初に期限を確かめます。
期限は知った時から3か月
亡くなったことと、それで自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に申し立てます(民法の言い方では「自己のために相続の開始があったことを知った時から」)。亡くなった日からではありません。
この3か月の間に、受け継ぐか放棄するかを決めます。くわしくは「相続放棄の手順と期限」にまとめました。
決めきれないときは期間の伸長
財産の調べがつかないなどで3か月では決められないときは、家庭裁判所に期間を延ばしてもらうよう申し立てられます(期間の伸長)。
| 点 | 中身 |
|---|---|
| 申し立てる時期 | 3か月の期限の内 |
| 費用 | 収入印紙800円(相続人1人につき)+連絡用の郵便切手 |
| 決める人 | 家庭裁判所 |
自分でするときの費用
| 費用 | 額 |
|---|---|
| 収入印紙 | 800円(申し立てる人1人につき) |
| 郵便切手 | 裁判所ごとに違う。例: 東京家庭裁判所は110円×4枚=440円 |
| 戸籍などの手数料 | 戸籍謄本1通450円、除籍謄本1通750円(国の標準。市区町村の条例で決まる) |
郵便切手の代わりに、保管金(電子納付を含む)で納める方法もあります。申し立て先の裁判所の案内で、切手の額と組み合わせを確かめます。
申し立て先は、亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所です。
必要な戸籍は、だれが放棄するかで変わる
どの人にも共通で、亡くなった人の住民票除票(または戸籍附票)と、申し立てる人の戸籍謄本が要ります。そのうえで、立場によって次の物を足します。
| 申し立てる人 | 足す戸籍 |
|---|---|
| 配偶者・子 | 亡くなった人の死亡が書かれた戸籍(除籍)謄本。孫(代襲)は、本来の相続人である親の死亡が書かれた戸籍も |
| 父母・祖父母 | 亡くなった人の出生から死亡までの全部の戸籍、亡くなっている子(とその代襲者)の出生から死亡までの戸籍など |
| 兄弟姉妹・おいめい | 亡くなった人の出生から死亡までの全部の戸籍、亡くなっている子や父母の戸籍など |
同じ書類は1通で足ります。父母や兄弟姉妹が申し立てるときは、先の順位の人がすでに出した戸籍は出さなくてよい扱いです。法定相続情報一覧図の写しで代えられる場合もあります(事前に裁判所へ確認)。
父母や兄弟姉妹が放棄するときは、出生から死亡までの戸籍が要るため、通数が増えます。費用の差の大半はここで出ます。
例(子が1人で放棄。東京家庭裁判所、戸籍1通・除籍1通の場合):
| 費用 | 額 |
|---|---|
| 収入印紙 | 800円 |
| 郵便切手 | 440円 |
| 戸籍・除籍 | 1,200円 |
| 合計 | 2,440円 |
住民票除票などの手数料と郵送代は、別にかかります。
司法書士に頼んだときの報酬(参考)
日本司法書士会連合会が2024年3月に行った調査では、相続放棄の報酬の平均は40,892円でした(回答752)。
この平均は、次の設例の値です。
- 亡くなってから3か月以内に、法定相続人から依頼を受けた
- 戸籍など5通の請求と、申述書の作成を含む
この平均が税込か税抜かは、このサイトでは確かめられていません。印紙や切手などの実費は、頼んだ場合もかかります。
土地だけを手放したいとき
相続したうえで使わない土地だけを国に引き取ってもらう制度もあります(建物がある土地は申請できません)。「使わない土地を国に引き取ってもらう費用」にまとめました。
売った場合に手元に残る額は、売却の計算で出せます。手続きの進め方は、申し立て先の家庭裁判所の窓口で案内を受けられます。
出典と確認日(6件)
- 民法 915条(e-Gov法令) 確認 2026-10-22
- 裁判所 相続の放棄の申述 確認 2026-10-22
- 裁判所 相続の承認又は放棄の期間の伸長 確認 2026-10-22
- 東京家庭裁判所 相続の放棄の申述(令和6年10月版) 確認 2026-10-22
- 地方公共団体の手数料の標準に関する政令(e-Gov法令) 確認 2026-10-22
- 日本司法書士会連合会 報酬に関するアンケート(2024年3月実施) 確認 2026-10-22
監修
監修が付くまでは、公的機関の公開資料にもとづく一般的な情報として示します。個別の土地や手続きが対象になるかの判断はしません。監修者の欄に、生成した顔写真は使いません。
この記事は一般的な情報です。個別の税金・法律の判断や、書類の作成・手続きの代行はしません。数字は記事の確認日の時点のもので、制度は変わることがあります。誤りに気づいたらご連絡ください。