国庫帰属の負担金の計算(区分ごとの式と、隣り合う土地の合算)
この記事の要点
負担金の原則(1筆ごと)。市街化区域の宅地・一部の農地・森林は面積の式で決まる
面積の段ごとに単価と加算額が決まっている。1
隣り合う同じ区分の土地は1筆とみなして計算できる。審査手数料は筆の数のまま
国に土地を引き取ってもらう制度(相続土地国庫帰属制度)では、承認されたあとに負担金を納めます。10年分の管理にかかる標準的な費用をもとに、政令で額が決まっています。
申請のときの審査手数料(1筆14,000円)とは別のお金です。
まず区分を見分ける
負担金は、土地がどの区分に入るかで決め方が変わります。
| 区分 | 決め方 |
|---|---|
| 宅地のうち、市街化区域の中(区域区分の無い都市計画区域では用途地域の中) | 面積の式 |
| 主に農地として使っている土地のうち、市街化区域・農用地区域・土地改良事業などの区域の中 | 面積の式 |
| 主に森林として使っている土地(区域を問わない) | 面積の式 |
| 上のどれにもあたらない土地(区域の外の宅地・農地、雑種地、原野など) | 一律20万円 |
ここでいう宅地は「今の状態とこれまでの使い方から、すぐに建物の敷地にできる土地」です。農地・森林も「主にそのように使っている土地」で、登記の地目だけで決まるわけではありません。
市街化区域や農用地区域に入っているかは、市区町村の都市計画や農業の担当の窓口で確かめられます。
面積の式
面積の式は「面積(㎡)× 単価 + 加算額」です。答えの1,000円未満は切り捨てます。単価と加算額は、面積の段ごとに違います。
宅地(市街化区域・用途地域の中)
| 面積 | 単価(1㎡) | 加算額 |
|---|---|---|
| 50㎡以下 | 4,070円 | 208,000円 |
| 50㎡超〜100㎡ | 2,720円 | 276,000円 |
| 100㎡超〜200㎡ | 2,450円 | 303,000円 |
| 200㎡超〜400㎡ | 2,250円 | 343,000円 |
| 400㎡超〜800㎡ | 2,110円 | 399,000円 |
| 800㎡超 | 2,010円 | 479,000円 |
農地(市街化区域・農用地区域・土地改良事業などの区域の中)
| 面積 | 単価(1㎡) | 加算額 |
|---|---|---|
| 250㎡以下 | 1,210円 | 208,000円 |
| 250㎡超〜500㎡ | 850円 | 298,000円 |
| 500㎡超〜1,000㎡ | 810円 | 318,000円 |
| 1,000㎡超〜2,000㎡ | 740円 | 388,000円 |
| 2,000㎡超〜4,000㎡ | 650円 | 568,000円 |
| 4,000㎡超 | 640円 | 608,000円 |
森林
| 面積 | 単価(1㎡) | 加算額 |
|---|---|---|
| 750㎡以下 | 59円 | 210,000円 |
| 750㎡超〜1,500㎡ | 24円 | 237,000円 |
| 1,500㎡超〜3,000㎡ | 17円 | 248,000円 |
| 3,000㎡超〜6,000㎡ | 12円 | 263,000円 |
| 6,000㎡超〜12,000㎡ | 8円 | 287,000円 |
| 12,000㎡超 | 6円 | 311,000円 |
計算の例
| 土地 | 式 | 負担金 |
|---|---|---|
| 宅地(市街化区域)300㎡ | 2,250円×300㎡+343,000円 | 1,018,000円 |
| 農地(農用地区域)500㎡ | 850円×500㎡+298,000円 | 723,000円 |
| 森林 5,000㎡ | 12円×5,000㎡+263,000円 | 323,000円 |
| 区域の外の宅地 300㎡ | 面積にかかわらず | 200,000円 |
同じ300㎡の宅地でも、市街化区域の中か外かで、負担金が5倍ほど違います。
隣り合う同じ区分の土地は合算できる
隣り合う2筆以上の土地が同じ区分なら、1筆とみなして負担金を計算するよう申し出られます(合算の申出)。持ち主が違う土地どうしなら、持ち主が一緒に申し出ます。
面積の式は、面積が大きくなるほど1㎡あたりの単価が下がり、加算額も1回分で済みます。そのため、合算すると安くなることがあります。
| 例 | 別々に計算 | 合算して計算 |
|---|---|---|
| 宅地(市街化区域)100㎡が2筆 | 548,000円×2=1,096,000円 | 200㎡で793,000円 |
| 森林1,000㎡と2,000㎡ | 261,000円+282,000円=543,000円 | 3,000㎡で299,000円 |
合算しても、審査手数料は筆の数のままです(2筆なら28,000円)。承認も1筆ごとに決まるので、合算を申し出た土地のうち一部だけが承認されたときは、承認された隣り合う土地で計算し直します。
合算の申出は、承認の前までにします。合算した方が安いとは限らないので、両方を計算して比べられます。
納める期限
負担金の額は、承認のあとに通知されます。通知を受けた日から30日以内に納めます。納めないと承認は効力を失います。納めた時に、土地は国のものになります。
地目・区域・面積を入れると、筆ごとの負担金と審査手数料の合計を出します。合算した場合と比べて、安い方も示します。
申請しても引き取ってもらえない土地の条件は「国庫帰属が使えない土地」、山林・農地に特有の点は「山林・農地を手放すとき」にまとめました。
出典と確認日(3件)
- 相続土地国庫帰属法施行令 3条・5条・6条(e-Gov法令) 確認 2026-10-23
- 相続土地国庫帰属法 10条・11条(e-Gov法令) 確認 2026-10-22
- 法務省 相続土地国庫帰属制度の負担金 確認 2026-10-22
監修
監修が付くまでは、公的機関の公開資料にもとづく一般的な情報として示します。個別の土地や手続きが対象になるかの判断はしません。監修者の欄に、生成した顔写真は使いません。
この記事は一般的な情報です。個別の税金・法律の判断や、書類の作成・手続きの代行はしません。数字は記事の確認日の時点のもので、制度は変わることがあります。誤りに気づいたらご連絡ください。