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売る・手放す 家と土地をどうするか 国庫帰属却下不承認

国庫帰属が使えない土地(却下・不承認になる条件)

更新 公開 数字の確認

この記事の要点

却下

建物・担保・通路・汚染・境界の争いがある土地は、申請の段階で受け付けられない

不承認

崖・地上や地下の物・災害のおそれ・森林の手入れ不足などは、審査のあとで承認されない

1,162件

取下げ(2026-09-30現在・速報値)。却下(86件)・不承認(103件)よりずっと多い

目次
  1. 申請できる人
  2. 却下される土地(申請の段階)
  3. 承認されない土地(審査のあと)
  4. 審査では現地も見る
  5. 全国で多かった理由
  6. 申請の前に確かめること
  7. 監修

相続した使わない土地は、国に引き取ってもらえる場合があります(相続土地国庫帰属制度)。ただし、どんな土地でもよいわけではありません。条件にあてはまると、申請しても引き取ってもらえません。

条件は2段に分かれています。

段階呼び方どういうことか
申請のとき却下そもそも申請できない土地。審査に入らない
審査のあと不承認調べた結果、管理に手間やお金がかかりすぎると判断された土地

承認するかどうかは、1筆ごとに決まります。2筆を出して、1筆だけ承認されることもあります。

申請できる人

申請できるのは、相続(または相続人への遺贈)で土地を取得した人です。自分で買った土地は対象になりません。

土地が共有なら、共有者の全員で申請します。共有者の中に相続以外で持分を得た人がいても、相続で得た人と一緒なら申請できます。

却下される土地(申請の段階)

次の土地は申請できません。

却下される土地中身
建物がある土地古い空き家や物置が残っている
担保や使う権利が付いた土地抵当権、賃借権・地上権など
ほかの人が使う予定の土地現に通路になっている、墓地の中、境内地、現に水道用地・用水路・ため池になっている
土壌汚染がある土地土壌汚染対策法の有害物質が基準を超えている
境界や持ち主に争いがある土地隣との境界がはっきりしない、だれの物か争いがある

このほか、申請する権限がない人の申請、必要な書類を出さない申請、正当な理由なく調査に応じない申請も却下されます。

建物がある土地は、先に建物を取り壊せば申請できるようになります。取り壊しの費用は自分で持ちます。

承認されない土地(審査のあと)

却下の条件にあてはまらなくても、審査のあとで次の土地は承認されません。

承認されない土地中身
崖がある土地勾配30度以上・高さ5m以上の崖があり、管理に手間や費用がかかりすぎる
地上に物がある土地管理や処分のじゃまになる工作物・車両・樹木などがある
地下に物がある土地取り除かないと管理や処分ができない物が埋まっている
隣ともめている土地公道に出られない土地で通行が妨げられている、使うのを現に妨げられている
手間や費用がかかりすぎる土地下の表

最後の「手間や費用がかかりすぎる土地」は、政令で次のように決まっています。

中身例
災害のおそれ土砂崩れ・地割れ・陥没・水や汚れた水のもれがあり、手を加える必要がある
動物の被害鳥獣や病害虫が人・農作物・樹木に被害を出している(軽いものは除く)
森林の手入れ不足市町村の森林整備計画に合わせるため、追加の植林・間伐・保育が要る
国にお金の負担が残る国が通常の管理費のほかに支払いを負うことが確実、など

審査では現地も見る

法務局の職員は、審査のために土地を実地で調べることができます。申請した人や関係者から話を聞いたり、資料を求めたりもします。

却下・承認・不承認の結果は、申請した人に通知されます。

全国で多かった理由

法務省の統計(2026年9月30日現在・速報値)では、申請6,125件のうち、国のものになった(帰属)のが3,231件、却下が86件、不承認が103件でした。

却下の理由(主な物)件数
書類を出さない37
境界がはっきりしない23
現に通路になっている22
申請の権限がない11
不承認の理由(主な物)件数
地上に工作物・車両・樹木がある49
森林の追加の手入れが要る37
国にお金の負担が残る12
災害を防ぐ措置が要る11

1件に理由が重なることがあるので、理由の合計は件数より多くなります。

数字で目立つのは取下げで、1,162件ありました。理由は「ほかに使い道が見つかった」が595件、「却下・不承認にあたると分かった」が415件です(同じ時点)。

申請の前に確かめること

  • 建物・物置・車・廃材など、土地の上に残っている物はないか
  • 隣との境界は分かるか。境界の目印や図面はあるか
  • 抵当権などが登記に残っていないか(登記事項証明書で見られます)
  • だれかが通路や水路として使っていないか
  • 共有なら、共有者全員がそろって申請できるか

最終的な判断は法務局がします。申請の前に、法務局の相談窓口で確かめられます。

あてはまる条件と費用をまとめて点検

筆ごとの地目・区域・面積から負担金を計算し、却下・不承認の条件にあてはまらないかも確かめられます。

国に引き取ってもらう費用を計算する

承認されたあとに納める負担金の決め方は「国庫帰属の負担金の計算」、制度の費用の全体は「使わない土地を国に引き取ってもらう費用」にまとめました。国庫帰属のほかの手放し方は「いらない土地の手放し方」で比べています。

出典と確認日(3件)

監修

専門家の監修を予定しています

監修が付くまでは、公的機関の公開資料にもとづく一般的な情報として示します。個別の土地や手続きが対象になるかの判断はしません。監修者の欄に、生成した顔写真は使いません。

この記事は一般的な情報です。個別の税金・法律の判断や、書類の作成・手続きの代行はしません。数字は記事の確認日の時点のもので、制度は変わることがあります。誤りに気づいたらご連絡ください。